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2007/01/24

ホームレスさんの入院と自分の事

私が勤めている会館の周囲にホームレスさんのKさんが居た。この方は朝、清掃の人と一緒になって会館の周囲を掃除してくれていた。挨拶すると気持ちの良い挨拶が返ってくる。天気の良い日などはベンチに座って本を読んでいる姿をよく見かけた。

或る時Kさんに聞いてみた。本を読んでいるようですが「どんな本を読んでいるんですか」と。Kさんは、はにかみながら「乱読ですから何でも読みます」との答えだった。

私は月に二度、ブックオフで古本を買う。高い本は買えないので、105円に値下げしてある中から、興味の有る本を選び、一回5冊までと決めて、買って来ては読んでいる。家の中には古本が溜まるが、ブックオフに売りに行っても、二束三文なのは経験済みなので、誰かに読んで貰って、たとえ一時でも時間潰しにはなるし、楽しんで頂けたらと思い、年明けに4冊持って行って読んでもらう事にした。本を受け取った時のKさんの嬉しそうな顔が目に浮かぶ。

その後、このKさんが著しく元気が無くなり、清掃さんが聞いてみたら胃のあたりに”しこり”が出来て痛くて敵わないとの事だったので、館長が区役所の福祉に電話をして、段取りを付けて、翌朝救急車で運ばれて行ったとの事だった。

容態は癌の末期で開腹してみたが、なす術が無く、癌の摘出手術は行われなかったと聞いた。どんな理由でホームレスになり、どんな氣持ちで暮らしていたのだろうか・・・。
私などは幸いにして、両親の介護を理由に父の名義の住宅供給公社のアパートに同居する事が出来たが、もし私が現在も民間の賃貸アパートに住んでいたのであれば、今の収入では忽ち家賃の支払いにも窮していただろうし、ホームレスになっていただろうと思うのだ。

東京郊外の私の住む街にも、僅かだがホームレスの人が居る。
屁理屈を言うわけではないが、ホームというのが「家庭」と訳されるのであれば、現在独り暮らしの私も、住む「家」は有っても「家庭すなわちホーム」は無いのだから一種のホームレスに違いない。

ホームレスの人達に対する世間の目は依然として厳しい!
怠け者、ろくでなし、脱落者、等と人々は様々に言う。確かにそんな人も居るだろう。公園に陣取って朝から酒を飲んでは、大声で喚いていたりする人達も居る。しかしそれは「俺はここに生きているぞ!」というアピール(好ましいアピールでは無いにしても)なのではないだろうか?

そして、誰が好んで脱落者になるだろうか?楽な生き方だろうと言う人もいるし、三日やったら止められないとだろうと言う声も有る。
一人一人ケースは違うであろうが、一度「家庭」を失ってしまうと、同じ形では取り戻せないであろうし、再び家庭を築くのは大変な事なのだ。
「家庭」とは何か?私にとって「家庭」とは何か?Kさんの入院で「私の家庭」を考えてしまった。ホームレスの人々に対する支援団体も増えてはいるようだ。Kさんの事例を他人事とは到底思えない。 Kさんはどうなるのであろうか?心が痛む。

2007.01.24  03:02’
今日も読んでくれてありがとう! 感謝を込めて おっちゃん拝

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