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2005/12/05

読まずにはいられない

やぁ、酋長だよ!久し振りの登場だぜ。みんな元気にしてたかい?早いものでもう師走だな。ますます世の中が物騒になって来ているようだ。「皆殺し」ローレンス・ブロック タイトルだがどうも穏やかじゃァ無いね。もっとも穏やかなら探偵が登場する余地もない話だが…。主人公、アルコール中毒で警官上がりの私立探偵マット・スカダーには、友人に酒場の実質的経営者で凄い犯罪歴のあるミック・バルーってのが居る。そのミックだが30年以上前に反目し合っていた屑野郎を殺して首をちょん切り、その首をボウリングバッグに入れて、見せ回ったてぇ、おっかないアイルランド系の大男だ。今回はこのミック・バルーが殺して首をちょん切った屑野郎の息子に復習され、あわや殺されかかり、ミックの友人であり探偵仕事を依頼されたマット・スカダーも狙われる。またアル中だったマットの良き相談相手だったジム・フェイバーもマットと間違えられて殺し屋に射殺されてしまい、マットは強い自責の念に駆られる。俺の好きな元ストリートチルドレンでマットのアシスタントの黒人少年”TJ”もマットと殺し屋の撃ち合いで太ももを撃たれてしまう。殺伐としたストーリーだが、マットとミック・バルーの男と男の信頼関係がどっしりと基調にあり、”TJ”、妻のエレインとの絆もさらっとしていながら、しっかりと結び付いていて、読んでいて後味が悪くないのはその為だろう。マット・スカダーの魅力はスーパーマンではない所だ、その辺にいそうなオッサンだが、じわりじわりと何時の間にか依頼された仕事を解決している。仕事は解決するが、しかし空しさも残る。それでもマット・スカダーが酒を口にせずに居られるのは、今は亡き助言者ジム・フェイバー、妻のエレインや”TJ”の存在抜きには有り得ないだろう。人間同士の信頼と絆の大切さ、マット・スカダーを通じてローレンス・ブロックが言いたかったのは、これに他ならないと思った。
マット・スカダーが関わる事件が年々凶悪化している。アメリカでも、そして日本でも。たぶんニュースが聞こえて来ない他の国でもそうなのだろう…。

また、お目に掛かるよ 酋長(クッチャネ族)

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