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2005/08/01

ピカレスク・ロマンだとさ

天切り松 闇がたり第一巻
闇の花道 浅田次郎著 集英社文庫
2005
やあ、酋長だよ。今日も暑いな。夏だから暑いのは仕方ねえか。皆はんには元気で居てくれたかい?この処ずっとおいらが記事を書くような出番がなくて、おっちゃんに書かせろ書かせろと、せっついていたんだが、やっと出番が回って来たって訳だ。
今日紹介するのは「天きり松」と呼ばれる盗人が主人公のピカレスク・ロマン(悪漢小説)だ。おっちゃんが五十肩の治療に通っている接骨院の待合室の本棚にあった文庫本でな、「なんとかかんとか殺人事件」だとか「おいしんぼ」だとか、おいらには触手の動かねえ本の多い中で、こいつは面白そうだと手に取ったのが出会いだった。驚くべきは「天きり松」の松蔵は数えの九つの歳(今の勘定だと8歳だ)に実の父親に売られ、盗人の修行を始めることになったてえ事だ。そのいきさつや盗人修行の途中で起こる様々な出来事を80歳近くなった冬の留置場で、留置されている小悪党や看守、刑事に語って聞かせるんだが、その声は六尺四方にしか聞こえない「闇がたり」と言われる声音で語られるのさ。天きり松はドジを踏んで留置場に入ったのではねえのさ、これが驚くじゃねえか!警察署の署長に頼んで留置場に入ったって事らしい。松蔵はこんな風に言っている「俺がこうしてパクられたのァ、何もヘタ売ったからじゃねえんだぜ。そのあたり、了見ちげえはしねえでくれろ。幸いここのおやじ(署長)は粋なお人で、こっちが人恋しいの口淋しいのと言やァ、いつだって、泊めてくれる」闇がたりで語られる松蔵の壮絶な人生や先輩盗人の昔かたぎの盗人ぶりが語られて行く中、半端な留置人が自分を見直す機会が出て来たりと、まあ面白れえ事この上ねえ悪漢小説に仕上がってるんだ。おいらの恥を語りゃぁ、浅田次郎って売れっ子の小説家の本は、氣が進まなくて読まずに来たが、そりゃぁおいらの氣持ちが狭過ぎたからだ。おいらぁいっぺんで浅田次郎てえ人のファンになっちまったよ。まぁこれ以上の種明かしも無粋だから、言わずに置くが、読んで損のねえエンターテイメントだぜ。
これからも暑い日々だろう。皆はん、体には氣を付けて暮らしておくれよ!
じゃぁ、またお目に掛かるぜ! 酋長

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コメント

こんばんは。
毎日暑いですね。

浅田次郎の「天切り松」シリーズは私も大好きです♪
目細の安吉一家、みんなカッコイイですよね~(^^)
現在このシリーズは4巻まで出ています。
(文庫化されているのは3巻まで)
私は最初の2冊が好きかな。

浅田作品だったらあとは「きんぴか」シリーズなんかも痛快な作品です。
時間があったら読んでみて下さいね。

投稿: tako | 2005/08/01 21:13

takoさん こんにちは&ありがとう!
暑い日が続いていますが、
お変わりなくお過ごしでしょうか、
お見舞い申し上げます。
面白い物に出会ってしまい。
一挙に読んでしまいました。
こうなるとシリーズ全て読みたくなります。
ブックオフに無ければ図書館から借りてこようかとも、考えています。
「きんぴか」も探してみます。

投稿: 高木のおっちゃん | 2005/08/02 13:39

いいですね~っ、浅田次郎。昨夏はまりました。
私は「蒼穹の昴」から「シェエラザード」「日輪の遺産」という具合に読み進みました。
いろんな意味でしっかり汗がかけます。
よろしければ、また感想など教えてください。

投稿: lagopus55 | 2005/08/05 05:56

lagopus55さん こんにちは&ありがとう。
毎日寝苦しい暑さですね。
浅田次郎さんの小説、面白いですねー。
今は天きり松の第2話を接骨院の待合室で読んでいます。
後のものは図書館で借りる予定です。
読み次第、読後感を書いてみますね。それから
もう訪問されたかも知れませんが、
コメントをくれたtakoさんのサイトも素敵なサイトですので、
ぜひ訪ねてみて下さい。

投稿: 高木のおっちゃん | 2005/08/05 13:34

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