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2005/06/02

望郷二題

いま僕の手元に「望郷」という詩集がある。城米彦造自選詩集、
白鳳社刊。昭和四十四年四月五日発行の詩集だ。
僕はこの詩集を22,3歳の頃に石神井公園駅前の本屋で
買った覚えがある。今まで何度か本を古本屋に売ってきたが
この詩集はその度に売却を免れて手元に残った。

序詩として「母に」という詩がある 紹介したいと思う。

私が十三の歳に亡くなったお母さん
あの悲しみの日からもう五十年も経ちました
半世紀という、遠い昔のことなのに
私には、まだ、悲しみは新しく

六十を越した現在の自分の歳も忘れ
思い出しては涙ぐみそうになって困ります
幼い日記に、私は健気そうに書きました
「屹度、立派な者になり、喜んで頂きます」

お母さん、あなたという防波堤に抱かれ
安穏無事に過ごして来た少年の日は
あの日を境に無慚なものとなって終わりました

温かい、愛と献身のお姿を思い浮かべ
時には涙にくれながら、とうとうこの五十年
あなたへの、詩ばかり書いて過ごしました

先日NHKで「望郷のバラード」の再放送を観た。本放送も途中からだが観ていた。シベリアとか抑留とか望郷などとテレビ番組にあると何はさて置き観てしまうのは、父の兄、私にとっては伯父が敗戦後満州でソビエトの捕虜となり、シベリアに抑留されたまま死んでいるからだ。「望郷のバラード」で使われた曲「望郷のバラード」はチプリアン・ポルムベスク(1853~1883)現在のルーマニア北部の生まれ。29歳で亡くなるまで250曲以上を作ったといわれる。これもやはりNHKの放送でバイオリニスト天満敦子さんの演奏を聴いた。胸に沁みる演奏だった。またいつの日にか手元に置いて聴きたい曲である。
多謝、多謝、再見!

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